
追加の当社テレオペなしでACTを学習。固定ベース・停止部品・位置ずれ±10mmのシミュレーション評価で48/50成功。等倍速動画と失敗記録を公開。
自社研究・シミュレーション検証|2026年9月7日
独自工場のG1にACTを学習させ、青と赤の部品を対応する容器へ移す作業を自律実行しました。学習に使わなかった位置条件50件を各1回試し、48件で成功。成功率は96%でした。
最終評価の1試行目。50秒・シミュレーション時間の等倍速、速度変更なし。学習済みACTの自律実行です。
スクリプトの動作試験から、画像を使うACTへ
前回のスクリプト制御による試験を教師データの収集へつなぎ、公式LeRobotのACTを学習しました。実行時の入力は頭部・左右手首のカメラ画像3枚と、腕・グリッパの関節状態です。物体の正解座標や教師の指令は、学習済み方策の入力に渡していません。
当社で新たなテレオペ収集は行っていません。Unitree公開データの把持姿勢を使い、シミュレーション内のスクリプト教師で動作データを収集しています。元の公開データに人の操作が含まれないと確認したわけではなく、「人間由来のデータが一切不要」という意味ではありません。
50試行の結果と失敗
成功条件は、赤青の両部品がそれぞれの容器内に収まり、手を離して1秒以上静止すること。異常な機体接触がないことも確認しています。位置条件は未使用の乱数seed99で固定し、モデルと実行条件を変えず、各条件を1回ずつ評価しました。
50試行に対する成功率の95%信頼区間は86.5〜98.9%(Wilson法)です。この試験条件での推定であり、別の部品や現場の成功率を保証する数字ではありません。正常終了49試行の全196動画を全フレーム検査し、保存した物体姿勢から容器内への収まりも再計算しました。
作業失敗の等倍速動画を見る
31試行目。容器への投入だけで成功とはせず、手離れ・静止時間の不足を不合格にしました。
今回の検証範囲
G1 Dex1のベースを固定し、停止した6cm角の部品2個を扱っています。青は右側、赤は左側という対応を固定したうえで、開始位置を±10mm変えました。色を入れ替えて行き先を判断する一般的な色認識の試験ではありません。移動するコンベア、歩行、実機での動作は今回の検証に含みません。
初期の10,000ステップ学習では選択用6条件すべてで失敗しました。50,000ステップまで追加学習し、予測した50ステップ分の行動を2秒間実行する設定を比較した結果、選択用配置で改善を確認。その後に最終50条件を評価しました。学習損失だけで完成と判断せず、実際の動作と失敗記録で確認しています。
チームゼットは、製造業・物流向けのシミュレーション環境構築、ロボット制御の接続、学習データ整備、方策学習・評価を担う開発メンバーとして参画します。
使用環境・出典
Unitree G1 Dex1 / Isaac Sim 5.1 / Isaac Lab 2.3 / LeRobot 0.4.4 / NVIDIA L4。学習には成功した教師動作10本、検証には別の1本を使用。実行は25Hz、ACTのchunk sizeは50、temporal ensembleは無効です。既存の関節制限への指令制限と腕の重力補償を使用しています。
ACT著者コード、公式LeRobot、Unitree公開データ(revision 77684d6e7e5589b80c8b68f35f221efeac3f19a4、Apache-2.0)を利用しました。当社の工場・配置・固定ベース・手指関節摩擦0などを設定した独自タスクで、公式環境をそのまま再現したものではありません。