
独自工場でG1 Dex1が赤青の部品を連続投入。追加テレオペなしで公開把持姿勢を活用したスクリプト制御の試験です。50秒の等倍速動画と検証範囲を公開。ACT学習・実機は今後。
開発レポート|2026年9月6日
独自に構築した工場シミュレーションで、Unitree G1が青と赤の部品をつかみ、それぞれの容器へ続けて投入しました。当社で新たに遠隔操作して動作を教える工程は設けず、公開デモの把持姿勢を使って軌道を作成しています。
50秒・シミュレーション時間の等倍速。前半は青、25秒から赤。スクリプト制御による動作試験で、ACTの自律実行ではありません。
独自工場で、つかむ・運ぶ・離すまで
作業台、工具棚、床や収納を備えた工場環境に、G1とDex1グリッパ、頭部・左右手首の3台のカメラを組み込みました。停止した6cm角の部品2個を、青は右手、赤は左手で対応する容器へ移します。元の工場・箱運搬用の環境を保存したまま、仕分け専用のコピーで検証しています。
見た目の配置だけでなく、手の到達範囲、部品とグリッパの接触、容器への収まり、手離れ後の静止を確認しました。今回の連続試験では、赤青とも容器内に収まり、手を離してから4.66秒間、静止条件を満たしています。途中で部品を瞬間移動させて投入した映像ではありません。
「追加テレオペなし」の範囲
当社で新たなテレオペ収集は行っていません。Unitreeの公開シミュレーションデータから左右の把持姿勢を取り出し、Isaac Labの逆運動学コントローラを使って、独自環境の部品と容器に合わせた動作を組み立てました。
元データの収集に人間の操作が含まれないことを確認したわけではなく、「人間由来のデータが一切不要」という意味ではありません。また今回は、物体の座標を使うスクリプト制御です。カメラ画像から色を認識して行き先を判断する学習済みモデルの実証ではありません。
今回できたことと、これから
確認できたのは、固定配置での赤青連続仕分け1回です。位置を変えた成功率はまだ測っていません。G1のベースは固定しており、自立・歩行や実機での動作も未検証です。移動するコンベアの仕分けではなく、停止した部品を扱う条件から始めています。
初期試験では、青い部品を持ち上げても容器の手前で止まる失敗がありました。到達可能な配置と軌道、重力補償を調整し、今回の投入につなげています。成功映像だけでなく失敗の動画・動作記録も保存しています。
次は配置を変えて教師動作の再現性を確認し、成功データを整備してACTの学習・自律評価へ進みます。公式環境での箱運搬ACTの記事は別タスクの成果です。今回の仕分けには、まだACTを使っていません。
チームゼットは、製造業・物流向けのシミュレーション構築、ロボット制御の実装、学習データの整備・評価に取り組んでいます。実機接続を見据えた開発への参画もご相談ください。
使用環境・出典
Unitree G1 Dex1 / Isaac Sim 5.1 / Isaac Lab 2.3 / NVIDIA L4。公開データは Unitree G1_Dex1_PickPlaceRedBlock_Dataset_Sim(revision 77684d6e7e5589b80c8b68f35f221efeac3f19a4、Apache-2.0)。Unitree公式SimコードとIsaac Labの逆運動学コントローラを利用しました。
当社で工場環境と仕分け軌道を作成し、配置・固定ベース・手指関節摩擦0・腕の重力補償を設定しています。公式条件のそのままの再現ではありません。映像は物理シミュレーションの実行を収録し、説明帯を追加。速度変更なし。