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技術ブログ2026-04-05

Claudeで注文書の転記作業を自動化してみた

基幹システムで受注番号を検索して、単価をコピーして、Excelに貼り付けて、列の並びを直して、メールで返送する ――
この作業、1件あたり何分かかっていますか?
AIツール「Claude」を使って、この転記作業を自動化してみました。

こんな作業、ありませんか?

製造業で日常的に発生する「注文書への売値記入」。お客様から注文書(Excel)がメールで届き、自社の基幹システムで受注番号を検索して単価を確認、注文書Excelの所定のセルに転記してメールで返送する。

一見シンプルな作業ですが、地味に時間がかかります。

Before:手作業の流れ

1件の注文書を処理するのにかかる手順

すべて手作業
📧
メール受信 注文書Excel取得
1分
🖥️
基幹システムで 受注番号を検索
2分
📋
明細データを コピー&転記
3〜5分
📤
Excelを添付 メール返信
2分
1件あたり 8〜10分

月100件なら約15時間 ― 丸2日分の作業が転記だけで消える

しかも厄介なのが、基幹システムの明細とExcelの列の並びが違うこと。単純にコピー&ペーストができず、一つずつ確認しながら転記する必要があります。

「これ、自動化できないかな?」

そう思って、Anthropic社のAI「Claude」を使って実際に自動化してみました。

自動化の仕組み

今回構築した自動化の仕組みはシンプルです。

自動化の全体構成

1
Gmail
注文書Excel添付メール
Claude
自動取得
2
基幹システム
受注番号で検索 → 単価取得
Claude
自動操作
3
注文書Excel
売値単価・売値金額を自動転記
4
Gmail下書き作成
転記済みExcelを添付
担当者
確認・送信
  1. 1
    メール受信 → 注文書Excel取得
    Gmailに届いた注文書Excelを自動で取得し、処理用フォルダに保存します。
  2. 2
    基幹システムで検索
    注文書に記載された発注No(=受注番号)をもとに、基幹システムで1件ずつ検索。単価データを読み取ります。
  3. 3
    注文書Excelに転記
    取得した単価を「売値単価」列に記入。「売値金額」は数量×単価で自動計算します。列の並びの違いも、事前に定義したマッピングで吸収します。
  4. 4
    メール下書き作成
    転記済みのExcelを添付したメール下書きを自動作成。担当者は内容を確認して送信ボタンを押すだけです。

実際にやってみた

デモ用に受注管理システムと注文書Excelを用意して、Claudeに処理させてみました。

基幹システムの画面

受注管理システム
_×

受注管理システム

受注番号:
得意先名:
受注番号受注日得意先名製品区分品名数量単価金額納期ステータス
J-2026-00032026/01/20アイシン(株)切削部品シャフトC-1001,000800800,0002026/03/10受注済
検索完了: 1件ヒット

受注番号「J-2026-0003」で検索 → 単価800円を取得

結果:5件すべて正確に転記

Before:客先から届いた注文書

No.発注No品名数量売値単価売値金額
1J-2026-0003シャフトC-1001,000(空欄)(空欄)
2J-2026-0005ポンプAssy E100(空欄)(空欄)
3J-2026-0009モジュールI50(空欄)(空欄)
4J-2026-0010ノブJ5,000(空欄)(空欄)
5J-2026-0012コントローラL300(空欄)(空欄)

After:Claudeが自動記入

No.発注No品名数量売値単価売値金額
1J-2026-0003シャフトC-1001,000800800,000
2J-2026-0005ポンプAssy E10012,0001,200,000
3J-2026-0009モジュールI5025,0001,250,000
4J-2026-0010ノブJ5,0003201,600,000
5J-2026-0012コントローラL3005,5001,650,000
発注No品名数量単価(自動取得)金額(自動計算)判定
J-2026-0003シャフトC-1001,000800800,000正解
J-2026-0005ポンプAssy E10012,0001,200,000正解
J-2026-0009モジュールI5025,0001,250,000正解
J-2026-0010ノブJ5,0003201,600,000正解
J-2026-0012コントローラL3005,5001,650,000正解
5件中5件 正解

人間の作業時間:確認の30秒だけ

自動化の効果

After:Claude自動化後の流れ

人間がやるのは最後の確認だけ

AI自動
人間
📧
メール受信 Excel自動取得
自動
Claude
🔍
基幹システム 自動検索
自動
Claude
📝
売値を 自動転記
自動
Claude
👀
結果を確認 送信
30秒
1件あたり 30秒(確認のみ)

月100件でも1時間未満 ― 約14時間の削減

手作業自動化後
1件あたり8〜10分30秒(確認のみ)
月100件の場合約15時間約1時間
転記ミスゼロにはできないほぼゼロ
対応スピード担当者の手が空いてからメール受信後すぐ

数字だけでなく、「あの面倒な転記作業がなくなる」という心理的な負荷の軽減も大きなメリットです。

どんな業務に応用できる?

今回は「注文書の売値記入」でしたが、同じ仕組みは様々な業務に応用できます。

自動化できる業務の例

  • 見積書の作成 ― 原価マスタから自動で売値を計算
  • 請求書の照合 ― 受注データと請求データの突合
  • 在庫確認 → 回答メール ― 在庫システムを検索して自動返信
  • 受注データの入力 ― FAXやメールの注文内容を基幹システムに登録
  • 日報・レポート作成 ― 複数システムのデータを集約して定型レポート生成

共通しているのは、「システムAのデータを見て、システムBに入力する」という人間が橋渡しをしている作業です。この橋渡しをAIに任せることで、人間はもっと価値のある仕事に集中できます。

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